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7月2日(水)スロヴェニア・マリボール国立歌劇場「カルメン」

「演奏会形式」ではないオペラを初めて観る
「お話の行方」が気になって舞台そのものが味わえない事を避けるためにも予習はばっちり
とっても有名な作品だけど、いわゆる「知ってるつもり名作」の一つなんだな〜と実感
「カルメンとホセの情熱的なラブストーリー」とか「魔性の女カルメンに運命を狂わされた純朴な伍長ドン・ホセの物語」という風に認識していたけれど(実際そんな紹介をされていると思う)、むしろ「出会った事の無いタイプだったからおもしろがってちょっかいをかけてみたら(必要に迫られてたのもあるし)のめり込まれて、挙げ句にストーカー化してしまったホセに殺されてしまったカルメンのお話」じゃないのか?




いわゆるカルメンのイメージって「妖艶な」とか「情熱的」とかそういうイメージがあるのだけど、ヴェッセリーナ・カサロヴァのカルメンはどちらかというと「理知的」で「クール」な感じの「恋愛にのめり込んでいる」というよりも一歩退いて色々計算して行動している感じ
で、ホセの反応が計算外(想定外?)だったために破滅してしまう・・・と
好みは分かれるかもしれないけれど、私は好き
多分、私のカルメンの解釈に近いカルメン像かと

他のキャストは私が持っているイメージと少しずつ違っているのだけど、それはあくまでも個人的感想
それはさておき、オペラ歌手の声って凄いな〜と小学生みたいな感想なのだけど、本当にそう思う
スニガ(ホセの上官)役のヴァレンティン・ピヴォヴァロフの声がすごく好み
それから女声コーラスがとても素晴らしかった

ステージの色彩感もとても素晴らしくて、特に第4幕
闘牛場の観客がまき散らした薔薇の赤が真っ黒なステージに映えて、それがラストシーンのカルメンの血を暗示/見立てている
コバルトブルーのライトとのコントラストもとてもスタイリッシュ

でも全体としてはステージのセットは幕ごとに抽象的だったり、具体的だったり、幕間に唐突にバレエがあったり、とオペラ初心者がついて行くにはちょっとハードルが高い演出
それぞれはとても素晴らしいのだけど、なんだかちぐはぐな感じ
パーツパーツはとても素晴らしいのに総合すると残念な感じが漂っていたのが本当に残念・・・


♪スロヴェニア・マリボール国立歌劇場「カルメン」♪

G.ビゼー:歌劇「カルメン」全4幕 オペラ

演出:フィリップ・アルロー
指揮:ロリス・ヴォルトリーニ
カルメン:ヴェッセリーナ・カサロヴァ
ドン・ホセ:エフゲニー・アキモフ
ミカエラ:ペティヤ・イヴァノヴァ
エスカミーリョ:ジャック・グレッグ・ベロボ
スロヴェニア・マリボール歌劇場管弦楽団/合唱団/バレエ団
児童合唱:筑紫野市ちくしの少年少女合唱団

7月2日(水)スロヴェニア・マリボール国立歌劇場「カルメン」_a0155297_20475758.jpg

初めて眼鏡を作った時におまけ(?)でもらったオペラグラス
30年目にして初めて本来の役目を果たす・・・・
Commented by uma- at 2014-07-12 20:25 x
ヴァイオリンのカルメン幻想曲で有名な順に挙げると、

1 サラサーテ作
2 ワックスマン作
3 フバイ作

いずれも名曲・南極。不買運動ではなく、フバイのはかなりレアな部類に属すると思いますが、意外にも検索でたくさんの演奏がHitする。
http://www.youtube.com/watch?v=u1p_FAr99Sg
Commented by tamagoneko at 2014-07-13 20:42
フバイのカルメンが一番難しいらしいですね〜
CDに収録されている場合も1→2→3の順に演奏者の「こだわり」が見えるらしいです
「ハバネラ」が無いあたりフバイの「こだわり」も感じられますね〜^^
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by tamagoneko | 2014-07-10 20:48 | 演奏会の感想 | Comments(2)

ヴァイオリンのレッスン記録など


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