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スピッカート!ピチカート!スタッカート!

現在ヴァイオリンでレッスン中のチャイコフスキーの「懐かしい土地の思い出」の2曲目
4ページほどの小品だし、同じ事の繰り返し(+変奏とも言えないくらいの小さな変化)が多い曲
「小品」かもしれないけれど、ほぼ3ページを三連符が埋め尽くし、しかもPrestoで弾け、と言う
パッと見、優しげなのに結構いけずな人と見た
最初の予想通り、細かくポジションを移動する必要があるけれど、音を一通り並べるのはすぐにできた
現在、ある程度までのテンポならボロは出ない演奏はできていると思う
何年か前の発表会ならお披露目可能なレベル(これ以上精度を上げる事は無理だろうから)
そう、問題はこれからなのだ




三連符をPresto なので当然(?)弓を跳ばしながら弾く必要がある
ただ機械的に速く三連符をスピッカート(例:音階3オクターブをドドド、レレレ、と上って下りる)というのは、運動神経の鈍い私にしては珍しく得意分野だったりする
この場合は左手の指は順番に置いていけばいいし、弓も一番跳ばしやすい場所を使えばいいので弓のコントロールも楽
でも曲になるとそんなに単純な話ではなくなる訳で
まず出だし
pで始まる
3小節目から5小節をかけてチャイコ得意(?)のだらだら長〜い松葉、で、f
(しかもこのパターンが曲中あともう5カ所ある(苦笑))
その長〜い松葉の途中途中にアクセントがつく
曲の表情を作るのは右手とはよく言ったものだと思う
弓の「自分がコントロールし易い場所」だけを使っていてはただのっぺらぼうになる
もうちょっと強めの音が欲しいなあとか、もうちょっと軽い音がいいのだけど、とか頭の中では色々出したい音の表情があるのだけど
これがなかなか
何か右手がつっかえる感じが、と思ったら妙に手首が上がっていたり(=肘が下がり過ぎ)、変に弓が暴れるなあと思ったら弓の持ち方が変だったり、とまあ、あれこれ「なってない!」としか言いようがない惨状
おまけに左手が実に細かいポジション移動をしている
一気に1st →3rd と動く箇所は少なくて、3rd→2nd→1stとか4th→5thとか
何か微妙な動きをするし、臨時記号は沢山あるし、しかも何となく取りにくい幅だったりする
左手に意識を集中させる割合を増やすと途端に右手が疎かになる
分かり易すぎる、私

ポジション移動と言えば、この曲に関して言えば、実は行き当たりばったりでも何となく弾けてしまう
「あ、移動し損ねた」と思ってもしばらくは何とかなってしまう
でもやはりその内指が足りなくなってちゃんと(?)行き詰まってしまう
上手くできている
演奏は計画的に(笑)

そういえば、この曲を選んだ要素の一つの「重音」、実はイメージほど数は無かった
全部で5パターンが各2〜6回
その内3パターンがピチカート
CDでこの曲を聴いていた時はこのピチカート重音、そんなに複雑な構成の重音とは思わなかったのだけど
実際はポジション移動も含めパッと見結構複雑
でも落ち着いてよく見ると「ああ、この指をガイドに動けばいい」とか「この指とこの指はくっつければいい」とか「なんだ、まとめて指一本で押さえればいいんだ」とか割と弦楽器奏者にフレンドリーな重音だったりする
むしろピチカートが難しい
きれいに一気に3本あるいは4本一気に鳴らせない
一番上をきれいに鳴らせたら下が今イチ合ってなくても(?)それなりにサマになる(らしい(笑))のだけど、下2本が大きく響いて何かドスが利いた感じ(苦笑)
これははじき方(はじく方向?)に問題がある感じ
テンポが上がると慌ててチャッチャッと適当にはじいてしまう・・・・

テンポが上がると疎かになる事と言えばもう一つ
この曲は出だしからずっと音符にスタッカートが表記されているので、何となく「ずっとスピッカート」と思っていた
ところが
「ここはfですしスタッカートがついていないし、スラーがかかってますからもう少しべったりしていいですよ」
「スラーがかかっているけれどスタッカートがついているからきちんと区別して下さいね」
実は意外に細かく表記が違っているのだけど、テンポが上がるとあっという間に通り過ぎてしまう
この曲でもあれこれ荷物を放り出しながら走っているようだ
もう少し注意深くならないとなあ

「同じパターンの繰り返し」が多いから演奏も「同じパターンの繰り返し」でもいいのだろうけれど、それじゃあんまりつまらないから1回目はA線の低いポジションで弾いて、次はD線の高いポジションで弾いて、とか一応、自分なりにプランを立ててみる
スピッカートの弓の使い方とかも自分の引き出しの中身は少なくても、それでも実際にあれこれ自分で弾いていかないと分からない部分も多いのは確かだろう
「せんせ〜、ここわかんな〜い」と全部先生に指定してもらってその通り弾くのもいいけれど、自分なりに「あれこれ」を考えて、その「あれこれ」を先生に見てもらうのがレッスンだろう(一応、歴だけは長いので)、なんて偉そうな事を考えてはいるけれど、なかなか実際の演奏に反映できていない訳で・・・
あれこれ頭の中でこねくり回してはいるけれど、まだまだこの曲の軽快な感じは全然出せていない・・・・

道のりは遠いなあ
短い曲なのに
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by tamagoneko | 2014-12-15 23:36 | 練習 | Comments(0)

ヴァイオリンのレッスン記録など


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